nanana no diary

ナナナンと、息をするように、

10年先のキャリア

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FacebookのTLでも何人かシェアしていて、この記事に対する賛否もろもろを見ていて、思うところがあったので書いておきます。

「Kさん。社会人の時間は長い。22歳で入社して、定年は60歳。約40年もの年月だ。
つまり社会人にとって入社後の10年は、大学で言えば1年生に相当する。
たとえば大学の野球部に入部したとして、1年生のうちは球拾いやグラウンド整備、筋トレなど地味なことばかりだろう。
(中略)
最初からいきなり上手にできたり、楽しいなんてことは滅多にない。
本当の楽しさにたどり着くには、努力と情熱が必要だ。
短期間で転職を繰り返す人は、これと同じ。楽しさにたどり着く前に職を変えてしまうから、幸せになれない。」

この件について、

  • この変化の早い時代に、下積みに10年を費やすのは危険すぎる。

といった意見を幾つかのエントリで散見しました。
「同社で10年は耐えて頑張りなさい」ということが山下氏の伝えたいメッセージだったのか……

たしかにそのようにも読み取ることは出来るのですが、このエントリから「入社後の10年は、大学で言えば1年生に相当する」とか、その辺をクローズアップして云々するのも少し偏向しているというか、揚げ足取りな感じがしています。

本当の楽しさにたどり着くには、努力と情熱が必要だ。
短期間で転職を繰り返す人は、これと同じ。楽しさにたどり着く前に職を変えてしまうから、幸せになれない。」

おそらく真に伝えたかったのはこの部分ですよね。
期間云々よりも考え方や姿勢の話。

10年云々の話は別として、この点に関しては私もいささかの異論はありません。
私の体験としても、情熱を注げない仕事や会社には長居する必要はないと考えますし、その期間は10年と言わず、1年でも長いとさえ感じます。
以前のエントリでも書きましたが、私個人は「転職を推奨する」立場です。

ただ、その際に考えておきたいのは、

  • 転職にはそれなりの労力を要する
  • 環境を変えることのデメリットも存在する

ということ
やはり転職に要するコストやリスクって結構あるんですよね。
転職するからには、転職に動くだけの意味、コストをかけるだけの覚悟、みたいなものは最低限持っておくべきかと思います。
それらを踏まえて尚且つ「動こう」と思えるときは見極めどきということなのかもしれません。

それとよく「10年先、20年先のビジョンを持って」とか、計画性とか言いますよね。
まぁビジョンがあるに越したことはないですが、正直なところ

「そんなの無理」

と個人的には思っています。
おそらくそんな確固たる何かを描ける人ってごく限られてると思うんですよね。

そんな不確実な未来を思い悩むくらいなら、目先の仕事に集中したほうがよっぽど未来は拓けると思っています。

以前のエントリで振り返ったように、その時その時でベストと思えることをしっかりこなしくていった先にしか、確かな未来は存在しない、
そのように私は考えます。