nanana no diary

ナナナンと、息をするように、

「Medium」を考える・その1

medium.com

Medium日本版の告知を見ての雑感

まず「なにこの日本版の告知!」
英文のほうを参照しないと何も分からんやんけーwそんなら日本語版なんてかえって無いほうが良くないか?
というのが最初の感想でした。
で、まぁ仕方ないので英文のほうを頑張って読んでいきます。

Advertising(広告)

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https://help.medium.com/hc/en-us/article_attachments/206193898/Promoted_story.png
こんな感じの「promoted headlines」を媒体は自メディアに挿入して広告収入を得られるって仕組みですね。
滞在時間、エンゲージ、訪問頻度などをベースにした独自指標で効果を評価して媒体に広告料が支払われるようですね。
「独自指標」と「広告の自然な体裁」といったあたりがメディアに優しい新しい広告、というところでしょうか。

Creative partnerships(クリエイティブ・パートナーシップ)

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Medium社が仲介して広告主(ブランド)は記事広告をメディアに編集してもらえますよ、という感じですね(ざっくり)
スキーム自体に新しさはないですが、Medium社が手掛けると何か斬新なスポンサードコンテンツが創出されるのでしょうか。
なんとなく、ブランド側の負担が大きすぎるような気配も感じます。
これは実際に事例が出てくるまでは何とも評価難しい商品ですね。

Member-supported publishing(メンバーシップ)

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まぁこれは分かりやすいですね。月額のユーザー課金の仕組みを提供する、ということですね。
目新しさは……というと「特に無い」ですね。
会員限定のコンテンツを提供できる。しかも「月額会員のみ」
この点においてはコンテンツ個別に課金できる「note」のほうが充実していますね。
Mediumがターゲットとするメディアには「月額課金」の方が合致するとは思います。

Additional benefit(追加特典とベネフィット)

“対象となったパブリッシャーは Medium のキュレーションチームより優先的に露出が強化され、サポートチームからもこれまで以上の支援を受けることができます。”
今回のパートナーシップでMediumはターゲットとするメディアをより明確にし、ビジネス的にサポートしていくことを鮮明に打ち出しました。
ツール」としてみた場合には「note」と比較されることが多いMediumですが、より「プラティッシャー」としての立ち位置が今回のリリースによって鮮明になったと思います。
「個人のメディア、クリエイティブ」を支援する「note」と、よりプロメディアのプラットフォームとしてビジネススキームを構築していこうとするMediumとの差がより明確になってきましたね。


とはいえ、アプローチが違う面はあるものの、noteとMediumでバッティングしていく部分はやはりありますし、既存のブログ事業者も含めて、「パブリッシングの場」の競合関係にはあると思います。
日本では明確に「プラティッシャー」を指向する事業者はまだ無いと思いますし、なかなか商習慣的にも日本発で「プラティッシャー」が出てくるとも考えにくいので、そういう意味では「新しい世界を拓く力」としてMediumには日本でも頑張って欲しいなぁ、と思う今日この頃です。